こころ・らいぶらりー

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過去や未来に捕らわれないで!今に集中するマインドフルネス

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ストレス社会といわれる現在、僕たちの心はさまざまなストレスに蝕まれています。

職場や学校、仕事、家事・育児、友人や家族との関係、気温、騒音など、私たちのストレスの原因は身近なところにたくさん潜んでいます。

「マインドフルネス」という言葉を最近耳にすることが多くなりましたが、聞いたことあるでしょうか?

 

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近年、ビジネス界やスポーツ界で注目されている“マインドフルネス”とは一体なんだろう?

医学的研究によってストレス緩和や集中力アップ、自律神経を整える、睡眠の質の向上、うつの予防など、さまざまな身体や精神的な苦痛に効果があると証明されており、グーグルやインテル、ヤフー、アップルなどの企業が研修として取り入れたり、多くのスポーツ選手が実践しているということで近年注目を浴びている。

このマインドフルネス、名前だけ聞いたことがある人もいれば、実際にやってみようと思っていろいろ調べてみたけど、情報がありすぎて何をしたらいいのか分からないという人も多いのではないだろうか。

 

 

1. マインドフルネスとは

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そもそもマインドフルネスというと、「今ここに集中すること」というふうに解説されているのを見たことがあるかもしれません。ですが、それだけでは足りない気がするためここでは少し細かい内容を付け足ししながら紹介します。

オレゴン州禅宗寺院Great Vow Zen Monasteryの代表で、小児科医、瞑想講師として活動しているジャン・チョーズン・ベイズJan Chozen Bays)は著書『How to Train a Wild Elephant: And Other Adventures in Mindfulness』で以下のように定義している。

 

マインドフルネスとは、自分の体や頭や心のなか、さらに身の回りに起きていることに意識を完全に向けさせること。

批判や判断の加わらない「気づき」

引用:Jan Chozen Bays 『How to Train a Wild Elephant: And Other Adventures in Mindfulness』日本実業出版社

 

例えば、なんでもいいのでイスに座ってみて下さい。そして足の裏がしっかり床についていることを意識してみてください。普段は意識したことがないかもしれませんが、こう言われてみると、足の裏が床についている感覚を意識しだしたのではないでしょうか。

では今度は、あなたがこの記事を見て、足の裏の感覚に意識を向けるまでの間には何が起きていたのか覚えていますか?

Jan Chozen Bays

「私たちの身体は何かをしているとき、意識がどこかに行ってしまっている時間が多いというのは、寂しいことだと言わざるを得ません。自分がそこに存在しない状況で、人生の大半を生きていくからです。」

「常に漠然に満たされない気持ちになり、自分と他者との間に埋められない溝を感じ、それが幸せな人生を送ることの妨げとなり、この溝が疑念や孤独感にさいなまれる瞬間を生じさせる」

引用:Jan Chozen Bays How to Train a Wild Elephant: And Other Adventures in Mindfulness日本実業出版社

 と述べており、マインドフルネスを実践することの重要性を説いています。

2. マインドフルネスの効果

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先ほども述べたように、マインドフルネスには、

・ストレス緩和

・集中力アップ

・自律神経を整える

・睡眠の質の向上

・うつの予防

などの効果があると述べました。マインドフルネスを行うことによって、心を鍛え、動じない心をつくることができるのです。

現代を生きる僕たちにとっていかに「ストレスから身を守る」ことができるのかが、健全に過ごしていくために考えなければいけないのかもしれません。

3. マインドフルネスのやり方

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それでは、実際にマインドフルネス瞑想をやってみましょう。書籍やネットでやり方が紹介されていますので、そちらも参考にしてみてください。

 

【How to Mindfulness】

①背筋を伸ばして、イスに座る/床に座布団などを敷いて座る

⇒十分に息が吸い込めるような姿勢をとる(寝ながらでもOK)

②目を閉じて呼吸に意識を向ける

⇒体の中で呼吸ポイントを見つける。

⇒無理にリズムを作って呼吸をするのではなく、自然な呼吸に意識を向ける

③息を吸いこみ、完全に吐き出す間に、「さまざまな変化する感覚」に注意を向ける

⇒その間に意識が呼吸から離れたら、静かに呼吸に意識を戻す

 

①~③を20分から30分をするのがベストですが、長くしても問題ありません。

ただし、1ヶ月に一度するというよりかは「1日5分」でもいいから毎日行う方が効果があります。

4. 瞑想以外のマインドフルネス

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マインドフルネス=瞑想というイメージがついていますが、マインドフルネスは瞑想以外でも可能です。

先ほども述べましたが、マインドフルネスは「気づき」「身の回りで起きていることに意識を向けること」でもあるので、日常でできることがたくさんあります。

例えば、「利き手じゃないほうの手を使う」「食事のときは食べることに集中する」「1日の終わりを感謝で締める」「姿勢を意識する」「否定をしない」「においや香りを意識する」など、たくさん僕たちの身の回りには改めて意識を向けないと気づけないことがいっぱいあります。

そして、普段の動作をゆっくりすることもマインドフルネスになるので、ぜひ普段は意識しなかったところや動作のスピードに意識を向ける練習をしてみましょう。

5. まとめ

マインドフルネスはあくまで「意識を向けること」であるので、一生懸命にアレをしなきゃ!と思わなくてもいいので気軽に行ってみましょう。

このようにいったん意識してしまえば、あとは雑念を手放してしまえばいいのです。日常の当たり前の中からさまざまな気づきを発見していきましょう!

マインドフルネスをすることで、すべてをありのままに受け入れて「いま、ここ」にいることを学ぶと、人生の不満の多くは消えていき、小さな喜びをたくさん見出せるようになります by Jan Chozen Bays 

6. 参考


 

Googleも採用するマインドフルネス瞑想/その効果と難易度別3つの実践方法

【初心者向け】マインドフルネス瞑想の脳に与える効果と実践のポイントまとめ

マインドフルネスとは何か?

脳の構造を変える! マインドフルネスって何?

「マインドフルネス認知療法」開発者へインタビュー