こころ・らいぶらりー

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相手の様子を観察する!キャリブレーション

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あなたは楽しいときどんな顔をしますか?悲しいときはどんな顔をしていますか?

人は言葉だけでなく、身振りや手振り、表情などを通して、自分の心の状態を表現しています。

楽しいときは笑顔になり、悲しいときは今にも泣きだしそうな顔になっているはずです。

相手の非言語を観察することで言葉だけで受け取らないコミュニケーションができるようになります。

 

今回は、相手の様子を観察するテクニック、キャリブレーションについて紹介します!

 

 

1.キャリブレーションとは

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相手の状態をよく観察することをキャリブレーション(calibration)と言います。

これはNLPのテクニックで、本来は計器の目盛りを定めるという意味から来ており、これができれば、相手の無意識の部分が理解できるようになります。

コミュニケーションは言葉だけではなく、非言語の側面にも意識を向けることで、相手がどんな状態にあるのかがわかりコミュニケーションを円滑にしてくれるのです。

 

2.キャリブレーションのテクニック

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観察する ≠ 憶測、先入観ではないことを忘れようにしてください。

例えば、口では「元気」と言っているからといって、その人が元気であるとはいえません。

元気と口に出していても、顔色が悪かったら、実際は体調が悪く無理をして元気といっているかもしれません。

このように相手の無意識に目を向けることで、その人の状態を表す手がかりを見つけることができるかもしれません。

ここでは手がかりのヒントをいくつか紹介します。

2-1.見てわかる情報

・体の角度、姿勢

・手の動き

・足の動き

・腕組み

・足組み

・頭の角度

・うなずき

・表情

・顔の向き

・顔色

・まばたき

・目線

・口の形

・汗

など

2-2.聞いてわかる情報

・声の大きさ

・スピード

・抑揚、高さ

・テンポ

・口数

など

2-3.感じてわかる情報

・体温

・におい

・握手したときの感覚

など

 

3.キャリブレーションの練習方法

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たとえば、あなたがデートの約束をしていて、遅れたとしましょう。

待ち合わせの場所に遅れて付いた時、女性が「怒ってないよ!」と言っています。

その言葉だけを受けて「そうなんだ!じゃあ行こうか!」と言ったら一体どうなってしまうでしょうか?

簡単に想像できるかと思います。

・怒ってない(言葉)⇒ 意識

・怒っている表情 ⇒ 無意識

・腕を組む(威嚇の心理)⇒ 無意識

と読み取れます。なので、相手の様子をしっかり観察することが大切です。

 

キャリブレーションの練習方法

キャリブレーションの練習をするときは友人などに協力してもらってください。

【Step.1】

練習相手に好きな人と一緒にいる場面を想像してもらい、その時の非言語を観察

【Step.2】

練習相手に嫌いな人と一緒にいる場面を想像してもらい、その時の非言語の情報を観察

【Step.3】

練習相手に好きな人・嫌いな人どちらかと一緒にいる時を黙って想像してもらう。其時の非言語を手掛かりに、どちらの人と一緒にいるのかを当ててみる

 

キャリブレーションは非言語を手掛かりにしているので、一見難かしそうに感じますが、無意識は一番反応や本音が出るところなので、練習して見極められるようにできるとコミュニケーションが楽になります。

 

4.まとめ

相手との関係性を築くコミュニケーションのテクニックとしてキャリブレーションを紹介しました。

コミュニケーションは言葉だけでのやり取りではないので、非言語もしっかり観察することで、よりよいコミュニケーションができるようになるかもしれません。

 

5.参考

・NLPで学ぶキャリブレーションとは?